まだまだ終わらない!
まずは今年のJ1リーグの総括。
リーグ全体としては、優勝争いとしては筆頭の川崎フロンターレ、去年4位の柏レイソル、安定している鹿島アントラーズらが候補として挙げられ、個人的には鹿島か川崎フロンターレかなと予想していました。川崎フロンターレの昨年の優勝は正直誤審に誤審を重ねてできた優勝なので今年の結果次第で川崎の強さは判断するべきだと感じていました。
我らがサガン鳥栖はマッシモ監督三年目ということもあり、守備面では一定の結果は期待できると確信していましたが、一向に点が取れる気配がなく、厳しいシーズンになると覚悟していました。昨年途中にいなくなった鎌田しか務まらないトップ下のポジションに固執した4312のフォーメーションをずっと採用してきて、かなり手詰まり感が否めなかったのも事実でしたし。補強はそれなりにしっかりとしていましたが、それでもいわゆる「一流」ではなく、「もう一つ伸びきれないけどいい選手であることは否定できない」ポジションの選手を数多く獲得してきて、戦力的に充実した、と断言できるまでには至りませんでしたね。補強だけで言うなら、それこそ柏レイソルや鹿島アントラーズのほうが「補強」って感じの補強をしてましたし。
さて、初の金曜開催で幕を挙げた今年のシーズン。2018シーズンのサガン鳥栖のチームテーマは「ITADAKI ~頂~」。タイトルを本気で狙いに行くという意志が伝わりました。
序盤こそ悪くはないスタートでしたが、そこから一気に七連敗。なかなか精神的に辛かったですね。清水エスパルス、浦和レッズと連勝で息を吹き返したかと思えばまた失速。そういうのを繰り返してついに29節、湘南ベルマーレ戦を落とした後にマッシモ監督の解任を決意。ミョンヒ監督が指揮官となり仙台、長崎を連勝し、神戸も引き分け、横浜に逆転勝ちし、最後の鹿島をドローで残留しました。
たらればの話はここではしません。冷静に現実を見て、判断するべきです。
イバルボが前半終わったあたりから大怪我をして長期離脱をしたのが大きかったですね。彼みたいなスピードタイプのアタッカーは常に筋肉系のトラブルに悩まされがち(ロッベン、宮市亮とか)ですが、靭帯をやっちゃったみたいで…。結局そのままシーズン終了。トーレス、金崎が入って来なかったらと思うとぞっとしますね。あとはまあ補強した選手が尽く戦力にならなかったかな。加藤選手は個人的には期待していたし、安在選手は十分戦力でしたが、それでも彼のポテンシャルを考えるともう少し結果に期待できたかな、と。
高橋秀人、高橋ゆうじのダブル高橋選手は素晴らしい補強でしたね。秀人選手はすでに分かっていたので、期待通りの活躍を見せてくれましたが、ゆうじ選手は予想以上。シーズン途中からスタメンを掴みましたが、試合を重ねるにつれて成長していきましたね。これでポジションを失ったキムミンヒョク選手がまた奮起して、CBのスタメン争いが激しくなる…プロとしてあるべき競争の姿です。いいチームの証拠ですね。
権田神。シーズン34失点(リーグ二位)という素晴らしい守備を披露できたのでは勿論バックスの奮闘も然りですが、それ以上に権田神のセービングあってのこと。これぞ日本代表というプレーを見せてくれました。そして、発言も一つ一つが向上心、野心にあふれていて、素晴らしい。鳥栖は優勝などはしたことがなく、「勝者のメンタリティー」が欠けています。権田選手はその部分を普段の練習から徹底的に植え付けてくれました。彼は海外で挫折した経験もあり、J2ではありますが、FC東京では優勝もしています。「残留できて良かった」ではなく、「残留争いをせざるを得ない状況に陥った理由を徹底的に分析し、来期に活かさなければならない」とナチュラルに思考をシフトすることが、強くなるための第一歩だと私も思います。本当に来てくれてよかった。
そして一番のビッグニュースは何と言ってもフェルナンドトーレス選手の加入。アトレティコ、リバプール、チェルシー、ミランと渡り歩いてきた神の子がここ鳥栖を選んでくれたことにまずは感謝を。17試合3得点と確かにFWとしては物足りない結果でした。それは本人が一番分かっていると思います。でもそれ以上に彼のプレーに感動した。最終節、鹿島アントラーズ戦では攻撃にあまりウェイトを割くことができないと分かって、トーレスは自陣深くまで戻って守備を懸命に行い、残留に貢献してくれました。あの世界的ストライカーでさえ、チームのために守備をさぼらないでユニホームをドロドロに汚してもプレーをしてくれる。これを見て発奮しない選手はいない。感動しました。
シーズン途中から入ってきてくれて、日本の暑い気候にうまく適応してくれて半年が過ぎました。次に見られるトーレスはいよいよ日本に、そしてサガン鳥栖にフィットしたトーレスです。エルニーニョがネットを揺らし、ベアスタに歓喜の渦を巻き起こす、期待しています。
最終的には鳥栖はリーグ14位、総得点29、総失点34、得失点差-5で2018シーズンを終えました。
捲土重来を期す来期、もうこれで何よりも監督が大事であるのは分かったはずです。鳥栖のプレーモデルである「走るサッカー」。これを体現しつつ、一気呵成に攻め立てる。そして難攻不落のホーム、ベアスタで勝ちを重ねつつ、苦手意識の強すぎるアウエーでもしっかり勝っていく。
監督選び、本当に大事です。竹原社長、どうかよろしくお願いいたします。
それと今シーズンの私がチョイスしたJ1ベストイレブン。全18チームの中から、主に①出場時間②スタッツ③プレー④インパクト の四つの観点で選んでみました。主観なので何とも言えないけど。そこまでずれた選出はないんじゃないかな…。
フォーメーションは442。
GK 権田修一(サガン鳥栖。34試合出場、34失点)
DF
右SB エウシーニョ(川崎フロンターレ。32試合出場、2得点)
右CB 谷口彰悟(川崎フロンターレ。34試合出場、3得点)
左CB 槙野智章(浦和レッズ。32試合出場、4得点)
左SB 山中亮輔(横浜FM。32試合出場、4得点)
MF
右サイドハーフ 家長昭博(川崎フロンターレ。32試合出場、6得点)
右ボランチ 守田英正(川崎フロンターレ。26試合出場、0得点)
左ボランチ 中村憲剛(川崎フロンターレ。33試合出場、6得点)
左サイドハーフ 柏好文(サンフレッチェ広島。34試合出場、4得点)
FW
ファン・ウィジョ(ガンバ大阪。27試合出場、16得点)
ジョー (名古屋グランパス。33試合出場、24得点) ※得点王
リザーブ
GK
チョンソンリョン(川崎フロンターレ。34試合出場、27失点)
DF
進藤亮佑(北海道コンサドーレ札幌。34試合出場、4得点)
野上結貴(サンフレッチェ広島。30試合出場、0得点)
MF
チャナティップ(北海道コンサドーレ札幌。30試合出場、8得点)
北川航也(清水エスパルス。32試合出場、13得点)
FW
パトリック(サンフレッチェ広島。33試合出場、20得点)
鈴木優磨(鹿島アントラーズ。32試合出場、11得点)
年間MVP 家長昭博
かな。今度アウォーズがあるのでそこで決まりますが、さあどうなるかな。
さて、J1はこれでひとまず終了。
しかし、まだJリーグは終わっていません。プレーオフが残っているのです。
J2の3-6位の4チームのトーナメントで勝ち上がったチームとJ1の16位のチームが最後のJ1の枠を争って勝敗を決める。そのプレーオフトーナメントが今日、行われました。
大宮との初戦勝ち上がった東京ヴェルディと、3位横浜FCの試合。
ヴェルディは大宮との初戦で一人退場者を出しながらも1-0の勝利。その勢いそのままに横浜FCを食えるのでしょうか。
結果は1-0.ヴェルディが磐田の待つヤマハスタジアムでの最終戦に挑む権利を得ました。
劇的でしたね。これだからサッカーはたまらない!!やめられない!!
ハイライトを見てくださいね(笑)。
さあ磐田-ヴェルディの決戦は12/8土曜日キックオフ。全てが決まります。
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